成人の日の8日、横浜市の会社から購入するなどした振り袖が着付け会場に届かなかった問題で、この会社は、去年から一部の取引先への支払いが滞っていた疑いがあることが取引先などの関係者への取材でわかりました。警察は会社の財務状況などを調べることにしています。
横浜市中区に本社がある晴れ着の販売などを行う会社「はれのひ」が急に店を閉め、成人の日の8日、新成人が事前に購入したりレンタルしたりしていた振り袖が横浜市や八王子市の着付け会場に届かず、晴れ着を着られない新成人が相次ぎました。
この問題で、横浜市や八王子市などの警察や消費生活センターには相談が相次いでいて、9日夕方までに合わせて延べ490件余りに上っているということです。
従業員らと連絡が取れなくなっている横浜市の店舗には、9日も振り袖を購入した新成人や親が訪れていましたが、店の入り口には立ち入らないようにするネットが張られ、「店舗の事情により本日の営業を休業させて頂いております」と書かれたお知らせが貼られていました。
また、横浜市中区にある「はれのひ」の本社は、「お電話ありがとうございます。本日の営業は終了しました」という音声が流れるだけで、担当者などに電話は通じませんでした。
民間の信用調査会社や取引先の関係者によりますと、「はれのひ」は、3年前から営業赤字が続き、去年には一部の取引先への支払いが滞っていた疑いがあることがわかりました。
また、従業員の給与の未払いもあったということで、警察は、被害を訴えている新成人などから話を聞くとともに、会社の財務状況などを調べることにしています。
-- NHK NEWS WEB