自民党の鳩山二郎衆議院議員の私設秘書が去年、国税庁の幹部職員を呼び出し、みずからが顧問を務めていた会社の取引先への消費税の還付を東京国税局が不正の疑いがあるとして保留したことについて説明を求めていたことがわかりました。秘書は取材に対し、「圧力とは思っていないが迷惑をかけたので辞任する」と話しています。
鳩山議員の小澤洋介秘書などによりますと、去年4月、小澤秘書は顧問を務めていた宝石販売会社の取引先の免税店運営会社への消費税の還付を東京国税局が不正の疑いがあるとして保留したことについて、国税庁の幹部職員を議員会館に呼び出し、説明を求めたということです。
この場には鳩山議員も同席したということです。秘書の求めに対し、国税庁側は「個別の事案については答えられない」などと応じなかったということです。
関係者によりますと、その後、東京国税局は架空取引を使った不正な還付申告だと判断し、免税店運営会社に重加算税を含むおよそ3億円を追徴課税したということです。
小澤秘書は取材に対し、「個別事案は答えられないと聞いたので還付制度について一般論を尋ねたにすぎず、圧力をかけたとは思っていない。やましいことはないが議員事務所に迷惑をかけたので秘書を辞任する」と話しています。
自民党の鳩山二郎衆議院議員は、「『還付制度のレクチャーを聞いてください』と秘書の小澤氏に言われ同席した。それ以上でも、それ以下でもない」とするコメントを発表しました。
-- NHK NEWS WEB