日本の新しい小型ロケット「イプシロン」の3号機が、今月17日の打ち上げを前に、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所で報道陣に公開されました。
「イプシロン」は、新興国などで需要が高まる小型の人工衛星を低コストで打ち上げられるようにしようと、JAXA=宇宙航空研究開発機構などが開発した新型の国産ロケットです。
打ち上げが行われる鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所では、10日午前3時ごろ、全長26メートルの機体が、整備が行われる建物から姿を現し、30分ほどかけて発射地点に移されたあと、電気系統などの最終的な確認作業が行われました。
イプシロンは、打ち上げ費用がおよそ40億円と、従来の小型ロケットの半分程度に抑えられていて、今回の打ち上げでは、日本の大手電機メーカーなどが開発した地球観測衛星「ASNARO」の2号機が搭載されます。
「ASNARO」のような重さ300キロから600キロの小型の人工衛星の打ち上げは、宇宙ビジネスの広がりから2020年以降、海外だけで年5機程度あると見込まれていて、JAXAは今回の打ち上げに成功し、海外からの打ち上げの受注につなげたいとしています。
-- NHK NEWS WEB