フィリピンを訪れている野田総務大臣はドゥテルテ大統領と会談し、フィリピン国内のブロードバンド網の整備を支援するため、日本企業の技術者からなる専門家チームを派遣するなど、情報通信分野での協力を進め、経済成長に貢献したい考えを伝えました。
野田総務大臣は9日からフィリピンを訪れていて、日本時間の午後7時前から45分間、首都・マニラのマラカニアン宮殿でドゥテルテ大統領と会談しました。
この中で野田大臣は、去年10月に発表された安倍総理大臣とドゥテルテ大統領の共同声明に、情報通信分野での協力が盛り込まれたことを受けて、フィリピンでのブロードバンド網の整備を支援するため、来月に、日本企業の技術者からなる専門家チームを派遣する考えを伝えました。
また、ドゥテルテ大統領の地元ダバオで、日本の地上デジタル放送の技術を活用した、緊急警報放送システムの実証実験を行うことも表明し、情報通信分野での協力を進め、経済成長に貢献したい考えを伝えました。
これに対し、ドゥテルテ大統領は「日本は情報通信技術分野ではアジアのリーダーで、優れた技術を持っているので期待している」と応じました。
また、野田大臣は、先月、フィリピンの政府機関が、首都マニラのマニラ湾沿いの遊歩道に慰安婦問題を表す像を設置したことについて、「唐突に設置されたことは残念だ」と述べました。
このあと、野田大臣は記者会見で、「フィリピンとは先の大戦を乗り越えて友人関係を築いている。ドゥテルテ大統領にはこちらの気持ちを理解してもらったと受け止めている」と述べました。
-- NHK NEWS WEB