世界最大規模の家電ショー「CES」が、9日、アメリカのラスベガスで開幕しました。大手各社が自動運転やロボットの最新技術を披露する一方、斬新な技術やアイデアで商品やサービスを生み出すことに特化した「スタートアップ」と呼ばれる企業の存在感が高まっています。
ラスベガスで開幕した「CES」では、大手メーカー各社が車の自動運転やロボットの最新技術を展示しています。
会場の一角には、斬新な技術やアイデアで革新的な商品やサービスを生みだすことをうたう「スタートアップ」と呼ばれる企業が集まるゾーンがあり、去年のおよそ1.5倍に当たる900社が出展しています。
このゾーンは、古代ギリシャで発明や発見を喜ぶ感嘆詞として使われていた言葉にちなんで「EurekaPark」と名付けられ、有望な投資先や提携相手を探す投資家や大手企業の関係者の姿が目立ちました。
このうち台湾のスタートアップが展示した技術は、自動車に設置したカメラでドライバーの目線を撮影し、AIが瞬時に分析して、ヘッドライトの向きやフロントパネルの表示の大きさを自動で切り替えるものです。
展示を見学していたドイツの自動車部品大手ボッシュの社員は、「うちのような大きな会社も、自社の技術開発だけでなく、スタートアップの技術を取り込むことが必要だ。スタートアップのアイデアは、自分たちに刺激を与えてくれる」と話していました。
スタートアップへの注目度が高まっている背景には、AIや自動運転などの技術が急速に進歩し、大手の企業であっても特定の分野に強みを持つスタートアップと連携しなければ遅れを取りかねないという危機感があり、大手企業とスタートアップとの連携は一段と広がりそうです。
-- NHK NEWS WEB