世界初の月面探査レースに参加している日本のチーム、「HAKUTO」はインドのロケットを使った月面探査車の打ち上げがレースの期限となっていることし3月末までに行えなくなったと発表しました。今後は、レースを主催するアメリカの財団に期限の延長を要望することも含めレース続行のためのあらゆる可能性を探りたいとしています。
「HAKUTO」は、宇宙での資源開発を目指すベンチャー企業や、大学の研究者などでつくる日本のチームで、アメリカのIT企業「グーグル」などが進める世界初の月面探査レースに参加しています。
11日会見した「HAKUTO」の袴田武史代表によりますと、月面への挑戦は、インドのロケットを使ってレースの期限とされていることし3月末までに行う予定でした。ところが、インドのチームから、打ち上げを行うインド政府の機関と調整がつかず、期限内のロケットの打ち上げが困難な状況になったと連絡があったということです。
このため「HAKUTO」ではレースを主催するアメリカのXプライズ財団に期限の延長を要望することも含めあらゆる手段を検討して、レース続行の可能性を探りたいとしています。
HAKUTOの袴田代表は「われわれとしては諦めておらず挑戦は進めていく。これまでも困難はあったが前進を続けることで解決してきた。解決策を見つけたい」と話しています。
この世界初の月面探査レースには現在、アメリカやイスラエルなどのチームが参加していて、月面で探査車を500メートル走行させた上で、映像をいちばん早く地球に送信できたチームに賞金20億円余りが贈られることになっています。
-- NHK NEWS WEB