ことし4月に、法律で定められているビールの原料についての決まりが見直され、果汁やハーブなどを使うことが認められます。これに合わせて大手メーカー各社が新たな味や香りの商品を発売する方針で、縮小が続くビール市場の活性化につながるか注目されます。
ビールは、酒税法などによって麦芽の使用割合や使うことができる原料が定められていますが、ことし4月1日からその決まりが見直され、果汁やハーブなどを使うことが認められます。
これを受けて、アサヒビールは、ハーブの一種のレモングラスを香り付けに使った新商品を4月に発売します。また、キリンビールとサントリービールは、果汁などを加えた新商品をことし4月以降に発売する方針です。
国内のビール市場は若い世代を中心としたビール離れなどにより市場の縮小が続き、ことしの3月から4月にかけては物流コストの上昇を理由に瓶ビールなどの値上げも予定されているだけに、メーカー側としては味や香りに工夫を凝らした新商品によって新たな需要を掘り起こしたい狙いがあります。
アサヒビールの平野伸一社長は「ビールの多様性が広がり、各社による新商品の投入が相次ぐことで、市場が盛り上がると期待している」と話しています。
-- NHK NEWS WEB