中国の上海の沖合いの東シナ海で貨物船と衝突したタンカーは炎上を続けており、中国の海上当局が消火活動を続けるとともに連絡が取れなくなっている30人余りの乗組員の捜索活動を行っています。日本の第10管区海上保安本部によりますと、タンカーは日本の排他的経済水域付近に漂流しているということです。
中国の国営メディアなどによりますと、今月6日夜、上海から東におよそ300キロの東シナ海で、石油製品およそ14万トンを載せたイランの海運会社のタンカーが中国の貨物船と衝突して炎上し、乗組員32人と連絡が取れなくなっています。
国営の中国中央テレビは11日夜、このタンカーは事故から5日経った11日の時点でも炎上を続けているため、中国当局の船合わせて12隻が出て消火と救助活動を行っていると伝えました。このタンカーは、爆発し沈没する可能性もあるほか、付近には、炎上に伴い有毒な気体が広がっているため、消火や救助活動は難航しているということです。
また、日本の第10管区海上保安本部によりますと、このタンカーは漂流しており、11日午後4時の段階で、鹿児島県の奄美大島から北西およそ300キロの日本の排他的経済水域の中にいるということで、巡視船や航空機を出して警戒に当たっています。
-- NHK NEWS WEB