大学生など15人が死亡した長野県軽井沢町のバス事故から2年がたつのを前に12日夜、多くの貸切バスの出発場所となっている東京・新宿で、法令違反がないかを確認する街頭監査が行われました。
おととし1月に軽井沢町でスキーツアーのバスが道路脇に転落し、大学生など15人が死亡した事故では、事故を起こしたバス会社は、国の監査で33項目の違反が見つかりました。
今月15日で事故から2年となるのを前に多くの貸切バスの出発場所となっている東京・新宿の東京都庁近くの路上では、12日午後9時すぎから抜き打ちの監査が行われました。
国土交通省の職員16人が出発前の運転手から話を聞いたり書類を確認したりして、交代の運転手がいるかや運行ルートを明示した運行指示書を所持しているかなどを確認していました。
12日夜の14台の監査では、1台に車体の表示の不備があったものの法令違反は見つからなかったということです。
国土交通省はバス事故を受けて、監査で違反がみつかった場合にバスの運行を直ちに停止できるようにしたほか、民間機関がバス会社を巡回指導する仕組みを作るなど監査を強化しています。
国土交通省の渡邉元尚東京運輸支局長は、「事故のあと講じたさまざまな対策が現場でどれだけ実施できるかにかかっているので、監査は重要だと考えている」と話していました。
-- NHK NEWS WEB