アメリカや日本、それに韓国など17か国は北朝鮮へのいわゆる「制裁逃れ」の密輸を防ぐため、船舶検査の徹底などを盛り込んだ共同声明を発表し、北朝鮮の核・ミサイル開発の問題をめぐって、来週カナダで開かれる外相会合を前に、各国が連携して行動する必要性を強調しています。
共同声明はアメリカが主導する大量破壊兵器の拡散防止構想=PSIに参加する日本や韓国、イギリスなど合わせて17か国が12日、発表しました。
声明では「核開発を進める北朝鮮に制裁を通じ圧力を加える取り組みを倍増させる必要がある」と強調し、船舶を使った海上での石油精製品の受け渡しなど、国連安全保障理事会の制裁決議を逃れる密輸を防ぐため、船舶検査や密輸に関わる企業などへの取り締まりを徹底するとしています。
北朝鮮に最大限の圧力をかけることで、核・ミサイル開発の放棄につなげたいアメリカは、制裁逃れにつながる動きを問題視していて、来週カナダで開かれる外相会合を前に、各国が連携して行動する必要性を強調しています。
ただ、今回の会合には中国やロシアが招かれておらず、会合の実効性を疑問視する声もあり、どのような成果が導き出されるか注目されます。
-- NHK NEWS WEB