内閣府は、中長期の経済財政に関するみち道の見直しなどを反映させた結果、財政健全化の指標となる基礎的財政収支の黒字化の達成は、去年の試算より2年遅れ、2027年度になるという見通しを示す方針です。
内閣府は、中長期の経済財政に関する最新の試算を近く取りまとめることにしていて、この中では、来年、消費税率を引き上げる際、税収の一部を幼児教育の無償化などに充てる政府の方針を反映させるほか、企業の生産性の伸びをこれまでよりも慎重に見積もっています。
このため、名目で3%を超える高い経済成長が続いた場合でも、財政健全化の指標となる基礎的財政収支は赤字幅が拡大し、2020年度の時点で、去年7月の試算よりも2兆円多い10兆円程度の赤字になるとしています。
そのうえで、社会保障費を抑制するなどの歳出改革を行わない場合、基礎的財政収支の黒字化の達成は、去年の試算より2年遅れ、2027年度になるという見通しを示す方針です。
政府は、内閣府の最新の試算を踏まえ、今後、歳出面の改革を検討し、2020年度に基礎的財政収支の黒字化を達成するとしていた、これまでの財政健全化目標に代わる新たな計画を、ことし6月にも取りまとめることにしています。
-- NHK NEWS WEB