大手通信会社NTTコミュニケーションズは、振り込め詐欺などに悪用されていた、およそ5900の電話番号を解約したことがわかりました。大手通信会社がこうした固定電話の大量解約に踏み切るのは初めてとなります。
NTTコミュニケーションズによりますと、解約したのは東京都内の会社が契約していたおよそ5900の固定電話の番号で、振り込め詐欺などの特殊詐欺に使われていたとして、先月、警視庁から解約の措置を取るよう要請があったということです。
しかし、ライフラインとなる固定電話の回線は電気通信事業法に基づいて、正当な理由なく解約することは認められていないことから、法律を所管する総務省と協議した結果、今月9日に解約の措置を取ったということです。
この理由についてNTT側は、これらの番号から異常に多くの発信が行われて通信障害を引き起こすおそれがあり、正当な理由があると解釈できると説明しています。
総務省によりますと、大手通信会社がこうした固定電話の大量解約に踏み切るのは初めてとなります。また、NTTコミュニケーションズが解約した会社は、年間数千万円の料金を支払っていたということです。
警視庁によりますと、今回の措置によって管内でこれまで特殊詐欺などで使われた固定電話回線のおよそ半分が解約されたということです。
-- NHK NEWS WEB