ソフトバンクグループは、携帯電話事業の子会社を東京証券取引所に上場させる検討を進めていることがわかりました。実現すれば、調達資金が2兆円規模に上る可能性があるということで、国内では過去最大規模の上場になる見通しです。
関係者によりますと、ソフトバンクグループは、子会社で携帯電話会社の「ソフトバンク」の株式を、ことし秋を目指して東京証券取引所に上場させる検討を進めているということです。
実現すれば、市場から調達する資金は2兆円規模に上る可能性があるということで、昭和62年のNTT上場のおよそ2兆2000億円に相当する、国内では過去最大規模の上場になる見通しです。
ソフトバンクグループは去年、サウジアラビアからの資金などで10兆円規模のファンドを設立したほか、海外のIT企業に相次いで出資するなど、投資事業を強化しています。
今回の検討は、こうした投資に向けた資金調達が目的だということで、グループでは上場を申請するかどうかを、早ければこの春までに決める方針です。
これについてソフトバンクグループは「資本政策に関するさまざまな選択肢を検討しており、株式の上場も選択肢の1つだが正式に決定した事実はない」というコメントを発表しています。
ただ、親会社のソフトバンクグループはすでに上場していて、子会社が上場するといわゆる「親子上場」となり、「独立した経営判断をしているか」などが東証の審査の対象になるため、今後の検討ではこうした点も焦点となりそうです。
-- NHK NEWS WEB