長時間労働が問題となっている医師の働き方を見直すため、厚生労働省は、服薬の指導や検査の説明など必ずしも医師が行う必要のない業務を看護師などに任せていくとした緊急の対策を進めることになりました。
医師の働き方をめぐっては6年前に総務省が行った調査で1週間に60時間以上働いている人の割合が41.8%と、すべての職種の中で最も高く、長時間労働が大きな問題となっています。
これについて厚生労働省の検討会は労働時間の短縮に向けた対策を議論し、15日、緊急の対策案を示しました。
この中では薬の説明や服薬の指導それに検査手順の説明など必ずしも医師が行う必要のない業務を看護師などほかのスタッフに任せていくとしています。
また女性の医師が増えていることを踏まえ、出産や育児の後に速やかに復帰できるよう短時間勤務など柔軟な働き方を推進することも盛り込んでいます。
厚生労働省は全国の病院にこうした緊急対策を速やかに実施するよう求めていく方針です。
さらに今後、残業時間に具体的な上限規制を設けるかどうかなどについても議論を進め、最終的な対策を来年3月までに取りまとめることにしています。
-- NHK NEWS WEB