アメリカのデトロイトで開かれている北米モーターショーで、中国の大手自動車メーカーがアメリカにデザインと開発の拠点を設けたうえで、来年、販売を始めるなど本格的に進出する計画を発表しました。
ことしの北米モーターショーには世界の43の自動車ブランドが参加し、人気のSUV=多目的スポーツ車や電気自動車の発表が相次いでいます。
こうした中、中国から唯一参加している大手自動車メーカー「広州自動車」は15日、電気自動車のコンセプトカーを発表しました。そのうえで、ことし前半にデザインと開発の拠点をアメリカに設け、来年後半には自動車の販売を始める計画を明らかにしました。
広州自動車は中国国内の販売台数で6位のメーカーで、トヨタ自動車やホンダと合弁会社を設立していて、ガソリン車のほか電気自動車も手がけています。
アメリカの自動車市場では日本とヨーロッパ、そして韓国のメーカーが販売し、市場シェアは全体の5割を超えています。
中国メーカーのアメリカ市場への進出は、これまでバスとトラックにとどまっていただけに、乗用車の本格的な進出は現地で話題となっています。
記者会見で広州自動車の馮興亜社長は「中国は電気自動車では世界に先行していて、進出に向けて入念な準備をしてきた。世界で最も競争が厳しいアメリカ市場を足がかりに世界的な企業になりたい」と意欲を示しました。
-- NHK NEWS WEB