航空機部品メーカーの「東京航空計器」が、作業時間を水増しして防衛省に対し、およそ26億円を過大に請求していたことがわかりました。防衛省は、見抜けなかったことは非常に遺憾だとしています。
防衛省によりますと、東京・町田市にある「東京航空計器」が、防衛省に部品を納入する際に、作業時間を水増して過大に金額を請求していたことが去年2月に発覚しました。
これを受けて、防衛省が特別調査を行った結果、去年2月までのおよそ7年間に、340件の契約で、合わせておよそ26億円の過大請求があったことがわかったということです。
過大請求のほとんどは、当初の予定より作業が早く終わったケースで、本来、会社側は作業時間が短くなった分の金額を差し引いて請求する必要がありますが、赤字を回避したかったことや説明に手間がかかることなどから、当初の金額のまま請求し続けたということです。
こうした過大請求は、30年以上にわたって続けられていた可能性がありますが、確認できたのは資料が残っている7年分だけだったということで、防衛省は違約金などを含めておよそ70億円の返納を求め、17日、返納されたということです。
東京航空計器は「深くおわび申し上げます。二度と問題を起こすことがないよう再発防止を徹底します」と話しています。
防衛省は「過大請求を見抜けなかったことは非常に遺憾だ。過大請求を防ぐためのポストを新設して再発防止に努める」と話しています。
-- NHK NEWS WEB