7年前、島根県浜田市で女子大学生が行方不明になり、広島県で遺体が見つかった事件で、関与した疑いがもたれている男が、事件の5年前に九州や東京で3つの強制わいせつ事件に関わったとして、実刑判決を受けていたことが捜査関係者への取材で新たにわかりました。こうした経緯から捜査線上に浮かんだということで、警察は20日、殺人などの疑いで書類送検する方針です。
平成21年10月、島根県立大学の1年生で19歳の女子大学生の行方がわからなくなり、その後、広島県北広島町の山で遺体の一部が見つかりました。
警察は遺体が見つかった2日後に、山口県内で起きた交通事故で死亡していた30代の会社員の男が事件に関わった疑いがあると見ています。
男は、事件の5年前の平成16年に北九州市や東京・杉並区で、面識のない女性に刃物を突きつけ、わいせつな行為をしようとして、けがをさせるなど3つの事件で懲役3年6か月の実刑判決を受けていたことが、捜査関係者への取材でわかりました。
ことし警察が性犯罪の逮捕歴などのある人物について、捜査の対象を広げて洗い出しを進めた結果、夏ごろになって浮かんだということです。
その後の調べで、事件当時、浜田市に隣接する島根県益田市に住んでいたことや事件の前後に、女子大学生が行方不明になった浜田市の現場の周辺を、男の車が通行していたことがわかったということです。
そして、関係先を捜索するなどしたところ、デジタルカメラなどから女子大学生の画像のデータが見つかり、解析した結果、死亡したあと、男が当時の自宅の風呂場で撮影していたことがわかったということです。
警察は女子大学生を連れ去り、殺害した容疑が固まったとして、20日に殺人などの疑いで書類送検する方針です。
-- NHK NEWS WEB