自動ブレーキなどの新しい安全技術を搭載した自動車について利用者にアンケート調査したところ、4人に1人が、突然ブレーキが働くなど想定外の出来事を体験したと答え、国民生活センターは、機能には限界があるとしたうえで「過信せず安全運転を心がけてほしい」と呼びかけています。
国民生活センターによりますと、障害物を検知して自動でブレーキをかけたりペダルの踏み間違いによる急発進を防いだりするなどの新しい安全技術を搭載した自動車をめぐり、全国の消費生活センターには去年11月末までの5年間に142件の相談が寄せられ、このうち8割を自動ブレーキに関する相談が占めています。
このため、国民生活センターがこうした車を使っている2000人にアンケート調査したところ、運転中に突然装置が働くなど想定外の出来事を体験したと答えた人が491人、全体の24.5%を占めました。
体験の具体的な内容は、複数回答で、「急に加速した」が18.9%、「急に減速した」が17.7%、「自動ブレーキが予期せず作動した」が14.4%などとなっています。
自動車メーカーへの調査では、障害物が小さかったり視界が悪かったりすると装置が働かないなど機能には限界があるとしたうえで、すべてのメーカーがこうしたことを購入時に説明していると回答しているのに対し、利用者へのアンケートでは17%の人が機能の限界について「理解していない」と答えています。
国民生活センターは「車種ごとに装置の性能や作動条件は異なります。機能を過信せず安全運転を心がけてほしい」と呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB