ヨーロッパ最大級のインテリアの見本市がフランスで始まり、日本文化への関心の高まりもあって、伝統技術を生かした日本の製品に注目が集まっています。
インテリア業界のパリ・コレクションとも呼ばれる見本市「メゾン・エ・オブジェ」は19日に始まり、主催者によりますとパリ近郊の会場には世界各地から3000社余りが出展しました。
日本からは、過去最大となる160の企業や団体が参加し、和食人気から、和包丁や、美濃焼の技術を生かした食器に注目が集まっていたほか、印鑑の朱肉を作る老舗の会社は、独自の朱肉の製法を応用して作り出した香料を紹介し、高い関心が寄せられていました。
また、自治体の単位で出展するところもあり、このうち明治維新150周年という節目を機に参加した鹿児島県は、屋久杉を使った工芸品や桜島の火山灰を取り込んだ陶磁器など15の事業者が自信作を並べ、欧米のバイヤーたちにその独自性を説明していました。
ロンドンから訪れたデザイナーの男性は「日本の工芸品はとても優しく柔らかみがあり、慎み深い形状で格別です」と話していました。
朱肉の製法を応用した香料を出展した葛和建太郎さん(42)は「ヨーロッパにも日本にもなかった香料を、本場フランスで評価してもらえたら」と意気込みを語っていました。
-- NHK NEWS WEB