大阪 寝屋川市で長年、長女を自宅の小屋に閉じ込めて死亡させたとして両親が逮捕された事件は発覚から23日で1か月です。17年前に長女の診察に関わった医師の一人が初めて取材に応じ、当時、両親は長女を入院させて治療を受けさせることを望んでいたと明らかにしました。
大阪 寝屋川市の会社員、柿元泰孝容疑者(55)と妻の由加里容疑者(53)は先月23日、長女の愛里さん(33)の遺体を自宅敷地内の小屋に隠していたと自首し、逮捕されました。
警察は両親が愛里さんを15年にわたって小屋に閉じ込め衰弱させて死亡させたとして監禁などの疑いで捜査しています。調べに対し両親は容疑を否認し「精神疾患がある娘の療養のため外から鍵をかけた部屋で生活させていた」と供述しているということです。
愛里さんは中学を卒業した翌年の17年前、複数の医療機関を受診していましたが、診察に関わった医師の一人がNHKの取材に初めて応じました。
当時の愛里さんには精神疾患の症状が見られたということで、医師は「両親は当時、入院を希望していた。子どもをなんとかしてほしいという思いで医療機関を訪れた」と明らかにしました。しかし警察によりますと、愛里さんが入院することはなかったということです。これについて医師は「医療を中断してしまったことなどで家族の孤立が深まり、不幸な結果につながったと思う。こんなことになって本当に残念だ」と話しています。
-- NHK NEWS WEB