リニア中央新幹線の建設工事をめぐる談合事件で捜査を受けている大手ゼネコンの「大林組」は、およそ11年にわたって経営トップを務めてきた白石達社長がことし3月に退任することになりました。
発表によりますと、大林組は23日開かれた取締役会で白石達社長(70)がことし3月1日付けで退任する人事を決めました。
白石社長は別の談合事件を受けて辞任した前の社長に代わって平成19年6月に社長に就任し、およそ11年にわたって経営トップを務めてきました。
しかし大林組はJR東海などが発注したリニア中央新幹線の建設工事をめぐって、鹿島建設、清水建設、大成建設の3社とともに事前に落札業者を決めるなどの談合をしていた疑いがあるとして、東京地検特捜部などから独占禁止法違反の疑いで捜査を受けています。
会社はこうした事態を踏まえ「社長を含む執行体制を一新することが必要だと判断した」としています。
後任の社長には蓮輪賢治専務執行役員が就任する人事を決めました。
蓮輪氏は64歳で、昭和52年に大林組に入社し、おととしから専務執行役員を務めています。
会社は今回の人事について23日午後4時から都内で記者会見を開くことにしています。
-- NHK NEWS WEB