ドイツの首都ベルリンにあるクリスマスの買い物客でにぎわう屋外の市場に、大型トラックが突っ込み、これまでに12人が死亡、48人がけがをして病院で手当てを受けていて、デメジエール内相はテロ事件の可能性が高いという見方を示し、警察が背景を捜査しています。
ベルリンの中心部にあるクリスマスの飾りなどを売っている屋外の仮設市場に、19日午後8時ごろ、日本時間の20日朝4時ごろ、大型トラックが突っ込みました。当時、市場は大勢のクリスマスの買い物客で混雑していて、警察によりますと、これまでに12人が死亡し、48人がけがをして病院で手当てを受けています。
デメジエール内相は、19日、地元のメディアに対し、「多くの状況がテロ事件であることを示している」と述べ、テロ事件の可能性が高いという見方を示しました。
警察によりますと、トラックには2人が乗っていて、このうち1人がトラックの中で死亡していたほか、運転していたと見られるもう1人の男は現場から逃走を試みた末に拘束されたということです。この男について、ドイツの複数のメディアは、治安関係者の話として、ことし2月に難民としてドイツに入国したアフガニスタンかパキスタンの出身の男だと伝えています。
また、このトラックについて、警察は、隣国のポーランドの建設現場で盗まれた疑いがあるとしていて、地元のメディアは所有していた運送会社が運転手と連絡がとれなくなっていたと話していると伝えています。
現場は、ショッピングセンターや動物園などが集まり観光客も多く訪れる地区ですが、現地の日本大使館によりますと、今のところ日本人が巻き込まれたという情報はないということです。
-- NHK NEWS WEB