TPP=環太平洋パートナーシップ協定の参加11か国による首席交渉官会合が閉幕し、正式合意に難色を示していたカナダも含めた11か国が、積み残されていた課題で折り合い、3月8日に南米のチリで署名式の開催を目指すことで一致しました。これによりTPPは、主要な交渉をほぼ終え、アメリカを除く11か国で発効に向けて署名にこぎつけられる見通しとなりました。
TPP協定に参加する11か国は、去年11月の閣僚会合で交渉が大筋合意に達したことを受けて、アメリカの離脱で実施を先送りする凍結項目のうち、積み残しとなっていた4つの項目の取り扱いなどを協議するため、22日から2日間、都内のホテルで首席交渉官会合を開きました。
会合は23日午後、閉幕し、参加11か国は、マレーシアが求めていた国有企業の優遇措置の禁止など2つの項目を新たに凍結し、凍結項目を合わせて22項目とすることで折り合いました。
また、自国のフランス語の文化を保護するため外国からの投資を一部規制する、「文化例外」の要求が認められていないなどとして、正式合意に難色を示していたカナダも、事実上、要求を取り下げ、協定の条文を確定させる作業を終えました。
そして参加11か国は、3月8日に南米のチリで署名式の開催を目指すことで一致しました。
これにより、TPPは、アメリカのトランプ大統領が離脱するための大統領令に署名してから1年となる23日、主要な交渉をほぼ終え、アメリカを除く11か国で発効に向けて署名にこぎつけられる見通しとなりました。
-- NHK NEWS WEB