去年1年間の全国のコンビニエンスストアのうち、新規の出店を除いたいわゆる既存店の売り上げが3年ぶりに前の年を下回りました。ドラッグストアや急速に普及するネット通販などとの競争が激しくなっていることが影響したものと見られます。
日本フランチャイズチェーン協会によりますと、全国のコンビニの去年1年間の売り上げは10兆6975億円で、前の年と比べて1.8%増加しました。
一方、新規の出店を除いた既存店で見ると、来客数が年間を通じて前年の同じ月を下回る状況が続き、売り上げは9兆4738億円と、0.3%の減少となりました。既存店の売り上げが前の年を下回るのは平成26年以来3年ぶりです。
これはドラッグストアなどほかの業態の小売店に加えて、食品や日用品などさまざまな商品を配達するネット通販が急速に普及し、競争が激しくなっていることが影響したものと見られます。
大手を中心とした積極的な新規出店により全体としては売り上げ増加を確保した形ですが、店舗数は5万5000を超え、さらなる拡大の余地は限られてきたとの指摘もあり、今後もコンビニ業界が成長を続けるには消費者のニーズを掘り起こし、新たなサービスや商品を生み出すことができるかが課題となっています。
-- NHK NEWS WEB