日銀のマイナス金利政策によって国内での経営環境が厳しくなる中、大手銀行の三井住友銀行は、海外での事業を強化するため、アメリカで鉄道貨物車両のリースを手がける企業をおよそ3300億円で買収することになりました。
発表によりますと、三井住友銀行は、アメリカのミズーリ州に拠点を置く鉄道貨物車両のリース会社「アメリカン レイルカー リーシング」のすべての株式を、来年前半にアメリカの投資ファンドから28億ドル(およそ3300億円)で取得して、買収することで合意しました。
今回買収するリース会社は、およそ3万4000両の貨物車両を保有する全米6位の規模の会社で、主に農作物や原油などの輸送向けに貨物車両を貸し出しています。
アメリカでは長距離の輸送に適した鉄道貨物の需要が根強く、今後も底堅く推移すると見込まれており、三井住友銀行は3年前にもアメリカの貨物車両リース会社を買収しています。
三井住友銀行としては、日銀のマイナス金利政策によって、本業の貸し出しによる利益が伸び悩み厳しい経営を迫られる中、海外事業を強化して収益源の拡大を図る狙いがあるものと見られます。
-- NHK NEWS WEB