深刻化している物流業界のドライバー不足の解消につなげようと、高速道路で人が運転するトラックの後ろを自動運転のトラックが追尾して走行する実証実験が行われました。
この実験は、国土交通省と経済産業省、それに大手トラックメーカーなどが行ったもので、新東名高速道路の浜松サービスエリアから遠州森町パーキングエリアまでのおよそ15キロの区間で23日から始まりました。
実験では、人が運転するトラックの後ろを自動運転のトラック2台が隊列を組むように追尾します。後ろを走るトラックはアクセルやブレーキが自動で制御されますが、運転席には不測の事態に備えて人が乗車しています。
3台のトラックは、およそ30メートルの車間距離をとりながら、時速80キロのスピードで安全に走行していました。
国土交通省と経済産業省は、安全性などを検証したうえで、2020年度には1人のドライバーで大量の荷物を運べる無人トラックの隊列走行を実現させたいとしています。
実験に参加した日野自動車技術研究所の榎本英彦所長は「長距離輸送のドライバーは人手不足が続いているだけでなく、ドライバーの負担も大きいと聞いている。自動運転の技術で現場の負担を少しでも減らしたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB