製造業で品質管理に関する不正が相次いだことについて、NHKが主要な企業100社に調査を行ったところ、一連の問題を受けて品質管理を強化すると回答した企業が半数近い42社に上り、大手企業の間で管理体制の見直しの動きが広がっていることがわかりました。
NHKは、製造業で相次いだ品質不正の問題について、先月から今月中旬にかけて主要企業100社を対象にアンケート調査を行いました。
それによりますと、一連の問題を受けて、自社の製品やサービスの品質管理について対策を取ったかとたずねたところ、「対策を取った」が29社、「今後対策を取る」が13社となり、合わせて半数近い42社が品質管理を強化すると回答しました。
また、不正を防ぐための具体的な対策について聞いたところ、「品質検査の機械化や自動化」と回答した企業が36社に上りました。
人手不足への対応が迫られる中、品質管理の分野でも、人の手を介さない機械化や自動化を一段と進める必要があるとする企業の姿勢もうかがえます。
企業の品質管理に詳しい日本品質管理学会の小原好一会長は「機械化や自動化によって人の手を介さなくなれば、改ざんや不祥事が減ると思う。そのうえで、経営トップが社員に教育し、不正があった時に隠すのではなく、オープンにできる仕組みを作っていくことが重要だ」と話しています。
-- NHK NEWS WEB