1台のタクシーを複数の人が相乗りして1人当たりの料金を安くする新しいタクシーの使い方ができないかを検証する実験が東京都内で始まりました。
この実験は大手タクシー会社の大和自動車と日本交通が、24日から東京23区と武蔵野市、三鷹市で始めました。
スマートフォンの配車アプリで利用者が乗車場所と行き先を入力してタクシーを呼ぶと、同じ方向へ行く人を探して相乗りできる仕組みです。
相乗りした人たちが乗車距離に応じて料金を分担するため1人で利用した場合よりも料金は最大で4割程度安くなるということです。
支払いは事前に登録したクレジットカードで行います。
料金が実際にどれくらい変わるのか、最初の利用者が東京 大手町をスタートして渋谷まで乗り、2人目が途中の霞が関から相乗りして最後に代々木公園付近まで行く想定で試しました。
その結果、大手町から渋谷までの料金は、通常のメーターでは410円の迎車料金込みで4740円でしたが、相乗りサービスでは2900円でした。
相乗りのシステムを開発した日本交通の子会社の宮里綾さんは「割安な料金で少しでも気軽にタクシーを利用してもらいたいです」と話していました。
相乗りタクシーのサービスはタイミングよく相乗りの相手が見つかるかが課題になるうえ、知らない人と一緒にタクシーに乗ることには抵抗感もあります。
ただ、海外でも徐々に普及が進んでいることから、国土交通省では、日本でも導入が可能かどうかを実際に利用した人の意見なども参考にしながら本格的な導入に向けて検討を進める方針です。
-- NHK NEWS WEB