世界初の月面探査レースに参加している日本のチーム「HAKUTO」は、主催するアメリカの財団が、いずれのチームも月面に到達できないままレースが終了する見通しだと発表したことを受けて24日、都内で会見し、ことし3月末というレースの期限内に月面に到達することはほぼ不可能になったと明らかにしました。今後は、レースとは別に日本初の月面到達を目指し、活動を続けていくことにしています。
世界初の月面探査レースを主催するアメリカの財団は、23日、参加する各チームから準備状況を聴き取った結果、ことし3月末の期限までに月面に到達する見込みのチームはなく、勝利チームがないままレースが終了する見込みになったと発表しました。
これを受けて日本のチーム「HAKUTO」の袴田武史代表は、24日午後、都内で会見し、「財団と期限の延長について交渉してきたが延長はされなかった。非常に残念で、支援を頂いた方たちに申し訳なく思っている」と述べ、期限内の月面到達がほぼ不可能になったことを明らかにしました。
そのうえで、今後は、レースとは別に日本初の月面到達を目指し、活動を続けていくということです。
「HAKUTO」は宇宙での資源開発を目指すベンチャー企業などでつくる日本のチームで、独自に開発した月面探査車をインドチームの探査車とともにインドの政府機関が打ち上げるロケットに載せ月面に到達させる計画でした。しかし、今月になってインドのチームから期限内のロケットの調達が困難な状況になったと連絡を受け、主催する財団にレース期限の延長を求めていました。
-- NHK NEWS WEB