小型の無人機、ドローンのビジネスや災害対応への活用が進む中、ビルなどの障害物を避けて安全に飛行するための「空の3次元地図」が作られることになりました。
「空の3次元地図」を手がけるのは地図会社のゼンリンで、19日都内で記者会見して大手通信会社や愛知県のベンチャー企業と業務提携したことを発表しました。地図は、カーナビなどに使われる従来の地図に、ビルや住宅といった建物や山などの地形の正確な高さの情報を加えたドローン専用の地図です。
地図のデータは、携帯電話の回線を使って飛行するドローンに飛行ルートとして事前に設定できるほか、リアルタイムで送信することもできる仕組みで、ドローンはGPSの位置情報や気象情報も得ながら、より安全に飛行できるようになると会社側は説明しています。
3社は、ドローンを活用する企業など向けに来年度中に一部の地域で商用化することを目指していて、その後、順次、拡大することにしています。
ドローンをめぐっては、企業による荷物の運搬などのビジネスや、自治体による災害活動で活用が進んでいますが、こうしたドローン専用地図の商用化は国内では初めてとなります。ゼンリンの藤沢秀幸上席執行役員は、「遠距離の飛行によってドローンの産業は発展し、その実現のために必要な地図を提供していきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB