非正規労働者が同じ企業で5年を超えて働いた場合、希望すれば期限のない雇用契約に切り替えられる制度がことし4月から始まるのを控えて、企業が制度に反して労働者を雇い止めにする問題を防ごうと、労働組合などが無料の電話相談会を行っています。
電話相談会は、非正規労働者の労働組合などで作る「全国ユニオン」などが行っているもので、東京 渋谷区の事務所には午前中から相談が相次いで寄せられています。
このうち、大学で5年以上非正規雇用の事務職員として働いているという女性からは、大学から「特に優秀な人以外は雇い止めをする」としてことし3月末での雇い止めを通告されたということで、相談員は「周りにも同じ状況の人がいたら一緒に一度相談に来てほしい」と答えていました。
5年前に施行された改正労働契約法では、雇用の安定を図るためとして、非正規労働者が同じ会社で5年を超えて働いた場合、本人が希望すれば無期雇用に切り替えることを企業に義務づけ、ことし4月から制度が始まりますが、これを前に、一部の企業や大学などで労働者が雇い止めを通告されるケースが相次いでいます。
全国ユニオンの関口達矢事務局長は「雇用の安定化を目的とした制度が始まるのをきっかけに雇い止めをするのは言語道断だ。ぜひ諦めずに相談に来てほしい」と話していました。電話相談会は27日と28日に行われ、電話番号は050ー5808ー9835です。
-- NHK NEWS WEB