都市部の渋滞の緩和につなげようと、複数の人が車を共同で使うカーシェアリング専用の駐車場を駅の周辺に設けてどれだけ需要があるかを調べる社会実験が、20日から都内で始まりました。
カーシェアリングは、複数の企業や個人が車を共同で使うもので、車の維持費などを節約するために活用が増えています。国土交通省やカーシェアリングのサービスを行う会社は、都市部の渋滞の緩和につなげようと、駅周辺にカーシェアリング専用の駐車場を設けてどれだけ需要があるかを調べる社会実験を20日から東京・大手町で始めました。
専用の駐車場は、地下鉄の大手町駅の目の前の公道沿いに3か所整備され、共同で利用できる超小型の電気自動車がそれぞれ1台ずつ、配備されました。この車を利用するためには、サービス会社が発行する専用のカードが必要ですが、スマートフォンのアプリなどを使って事前に予約すれば車にカードをかざすだけで利用でき、今回の社会実験では、都内の89か所の駐車場で乗り捨てもできるということです。
国土交通省によりますと、フランスでは郊外から都市部に乗り入れる車を減らすために電車とカーシェアリングを組み合わせる取り組みが進んでいるということです。国土交通省東京国道事務所の三條憲一課長は「カーシェアリングには公共交通を補完する役割がある。ビジネスや観光の利用状況を検証していきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB