北欧のスウェーデンが発祥の大手家具メーカーで、日本でも店舗を展開する「IKEA」の創業者、イングバル・カンプラードさんが27日、91歳で亡くなりました。
カンプラードさんは1926年、スウェーデン南部で生まれました。文字の読み書きが困難な失読症を抱えながらも懸命に勉学に励み、17歳のときに「IKEA」を創業します。
会社の同僚が、家具を分解して車に積み込む様子に発想を得て組み立て式の家具を思いつき、保管スペースを節約しながら多種多様な家具を販売する現在のスタイルを確立しました。イギリスの公共放送BBCは、機能性の確保とコスト削減を両立し、家庭用の家具に劇的な変化をもたらしたと伝えています。
「IKEA」は、現在、世界に400以上の店舗を展開し、日本でも東北から九州まで各地に10店舗を展開するまでになりました。
カンプラードさんは、ビジネスで大きな成功を収める一方、古い車に乗ったり、社員には裏紙を使って紙のむだづかいをしないようすすめたりするなどしていたことでも知られました。
「IKEA」によりますと、カンプラードさんは1988年に経営から退いたあとも、相談役として後進の指導に当たってきましたが、27日、スウェーデンの自宅で亡くなったということです。91歳でした。
-- NHK NEWS WEB