おととし埼玉県本庄市の化学工場で硝酸で洗浄していたタンクの一部が破裂し、作業員2人が死亡した事故で、別の作業員が通常より多い硝酸を使うなど、ずさんな作業工程によって事故が起きたとして、警察は、30日、作業員ら3人を業務上過失致死の疑いで書類送検しました。
おととし1月、埼玉県本庄市の化学メーカー「DOWAハイテック」の工場で硝酸を使って洗浄していたタンクの一部が破裂し、作業員2人が漏れ出した有毒ガスを吸い込んで死亡しました。
その後の調べで、別の作業員2人が通常より多い硝酸を使ったために大量の有毒ガスが発生し、タンク内の気圧が上昇して破裂したと見られることが、捜査関係者への取材でわかりました。
調べに対しこの作業員は「タンク内に付着した銀がなかなか落ちなかったので一気に大量の硝酸を加えた」と説明しているということです。
また、担当の課長も大量の硝酸を加えることが危険だと知っていたにもかかわらず事故を防ぐための具体的な指示を出していなかったということです。
警察は、ずさんな作業工程によって事故が起きたとして、担当の課長と作業員2人の合わせて3人を業務上過失致死の疑いで書類送検しました。
-- NHK NEWS WEB