富士フイルムホールディングスは、アメリカの情報機器メーカー「ゼロックス」を買収して子会社の富士ゼロックスと経営統合させることで合意したと発表しました。デジタル化が進む中、主力のコピー機などの販売は伸び悩んでいて、富士ゼロックスは国内外で1万人の人員削減に踏み切り、経営の効率化を進める方針です。
発表によりますと、富士フイルムホールディングスは、アメリカの情報機器メーカー「ゼロックス」の過半数の株式を取得し買収します。
そのうえで子会社の富士ゼロックスと経営統合させて新会社をつくり、傘下に収めることで合意したとしています。
会社側によりますと、経営統合で誕生する新会社の売り上げは日本円で2兆円を超え、世界最大規模の情報機器メーカーになるということです。
富士ゼロックスの主力のコピー機や複合機はデジタル化やペーパーレス化によって販売が伸び悩んでいて、会社側は経営統合によって規模を拡大し、競争力を強化するとしています。
これに加えて、富士ゼロックスは経営の効率化を進めるため、今後、営業体制の再編や生産拠点の統廃合を進め、国内外で1万人の人員削減に踏み切る方針です。
富士フイルムホールディングスの古森重隆会長は記者会見で「先進国市場は成熟していると言われるが、新興国市場は今後の伸びが予想され、コピーの分野も十分伸ばす余地はある」と述べました。
-- NHK NEWS WEB