1日昼前、鹿児島県奄美市の海岸で黒い油のようなものが広い範囲に漂着しているのが確認され、第10管区海上保安本部は、先月、奄美大島の沖合で沈没したタンカーから流出した油の可能性もあると見て調べています。
第10管区海上保安本部によりますと、1日午前11時半ごろ、奄美海上保安部に「海岸に油状のものが漂着している」という通報があり、調べたところ、奄美市名瀬の朝仁海岸で黒い油のようなものが固まった状態で砂浜に漂着しているのが確認されたということです。
海岸にはおよそ500メートルにわたって油のようなものが漂着し、黒い塊が海岸沿いに散らばっていました。
漂着物は奄美市笠利町のあやまる岬から同じ奄美大島にある宇検村の船越海岸までの広い範囲にわたって確認されているということです。
奄美大島の沖合では先月、およそ315キロ西の日本の排他的経済水域でイランの海運会社のタンカーが沈没し、海上保安本部はこのタンカーから流れ出た油の可能性もあると見て漂着物の成分を調べています。
このタンカーは原油を積んでいて、中国・上海沖の東シナ海で貨物船と衝突したあと漂流していたもので、海上保安本部は巡視船を出して、ほかの場所にも漂着していないか確認することにしています。
-- NHK NEWS WEB