7年前(21年)島根県浜田市で女子大学生が行方不明になり、広島県で遺体が見つかった事件では、交通事故で死亡していた33歳の会社員の男が、20日殺人などの疑いで書類送検されましたが、捜査は事件の真相に迫れないまま終結することになりました。容疑者の特定まで7年の時間がかかったことについて、専門家は、さらに早く犯人にたどりつく捜査手法を検討すべきだと指摘しています。
平成21年10月、島根県浜田市で、県立大学の1年生で19歳の女子大学生の行方がわからなくなり、その後、広島県の山で遺体の一部が見つかった事件では、遺体が見つかった2日後に、山口県内で起きた交通事故で死亡していた会社員、矢野富栄容疑者(33)が殺人などの疑いで、20日書類送検されました。
しかし、容疑者が死亡しているため、捜査は、動機や事件にいたったいきさつなど真相に迫れないまま終結することになりました。
容疑者の特定までに7年の時間がかかったことについて、犯罪捜査が専門で事件現場の調査も行った立正大学の小宮信夫教授は「今回の事件は、さまざまなデータを集積し、それをコンピューターにかけて犯人像を絞り込んでいくような科学的な捜査手法が必要なケースだった。さらに早く犯人にたどり着く手法を検討していかなければならない」と指摘しています。
-- NHK NEWS WEB