去年11月、群馬県上野村でヘリコプターが墜落して4人が死亡した事故で、運航会社が修理の際、機体の部品の一部を交換しないなど、整備規定に違反する作業を行っていたことが国土交通省などへの取材でわかりました。国土交通省は2日にも会社に対し、事業改善命令を行う方針です。
去年11月、東京の航空会社、東邦航空のヘリコプターが群馬県上野村で墜落し、パイロットと整備士の4人全員が死亡しました。
国の運輸安全委員会による調査で、機体の姿勢を保つために機体後部に設置されているテールローターと呼ばれる回転翼の羽根を固定する金属製のピンが折れているのが見つかっています。
国土交通省が機体の整備状況を調べたところ、会社が事故の前にテールローターを修理した際に部品の一部を取り替えないなど、整備規定に違反する作業を行っていたことが新たにわかりました。
また、会社に対し、立ち入り検査を繰り返し行った結果、ほかにも整備規定を順守しない作業などが複数確認されたということで、国土交通省は2日にも会社に対し、行政処分となる事業改善命令を行う方針です。
国の運輸安全委員会は機体の修理や整備の状況などを調べて、事故原因の特定を進めています。
東邦航空はNHKの取材に対し、「機体の整備などに関して立ち入り検査を受けたのは事実です。国土交通省や運輸安全委員会の調査に引き続き協力していきます」と話しています。
-- NHK NEWS WEB