ソニーは2日に開いた取締役会で、現在の平井一夫社長が、ことし4月1日付けで会長に就任し、後任の社長には財務部門のトップを務めている吉田憲一郎副社長が昇格する人事を決めました。
発表によりますと、ソニーは2日、取締役会を開き、ことし4月1日付けで、平井一夫社長が会長に就任し、後任の社長には吉田憲一郎副社長が昇格する人事を決めました。
平井社長は6年前の平成24年、当時のハワード・ストリンガー社長に代わって、51歳の若さで社長に就任しました。
ソニーは主力のテレビ事業で赤字が続くなど業績不振に苦しんでいましたが、平井氏はテレビ事業や映像・音響機器事業などを相次いで分社化するとともに、従業員の削減など大規模なリストラを推し進めました。
さらに、スマートフォンのカメラに使う部品の販売が好調なこともあって、今年度は本業のもうけを示す営業利益が、過去最高の水準に回復する見通しで、業績は大幅に回復しています。
平井社長は去年11月には、かつて業績不振で生産を打ち切った家庭用の犬型ロボット、「AIBO」の後継機を発表し、12年ぶりにロボット事業に参入する方針を打ち出しました。
一方、新たに社長に就任する吉田副社長は58歳。主に財務部門の担当を経て、平成10年に当時の出井伸之元社長のもとで社長室長を務めたあと、平成12年にインターネット接続サービスの子会社、「ソネット」に転籍し、その後、社長を8年間務めました。
その実績を買われてソニーに呼び戻され、平井社長のもとで経営戦略を担当し、平成26年4月には最高財務責任者に就任して、平井氏のいわば右腕として経営を支えてきました。
-- NHK NEWS WEB