大手電機メーカーのパナソニックは、成長が見込まれるインド市場で現地の消費者の好みに合わせた冷蔵庫の生産に乗り出し、白物家電で韓国メーカーが先行する中、巻き返しを図りたい考えです。
パナソニックは3日、インド北部のハリヤナ州で、ことし4月から販売を開始する冷蔵庫を生産する工場を開設しました。
新たに生産する冷蔵庫はインド人にベジタリアンが多いことに注目して、野菜の収納スペースを大きくし湿度を保つ機能を加えたほか、カレーなどに使うスパイスを容器ごと保管する棚を設け、現地の消費者の好みに合わせて設計されています。
インドでは冷蔵庫の普及率が20%程度にとどまっているものの、市場は毎年10%ほど伸びていて、今後さらなる成長が見込まれており、サムスン電子やLGなど韓国のメーカーが大きなシェアを占めてきました。
パナソニックは、インドを戦略的に重要な市場と位置づけ、すでにエアコンや洗濯機を現地で生産し販売していますが、新たに冷蔵庫の生産にも乗り出し、白物家電で韓国勢が先行する中、巻き返しを図りたい考えです。
パナソニックの家電部門トップの本間哲朗専務執行役員は「インドのお客様に好んでいただけるような商品開発を追求していきたい」と話し、市場の開拓に強い意欲を示していました。
-- NHK NEWS WEB