製紙業界最大手の王子ホールディングスは、6位の三菱製紙と資本提携し、グループ会社にすることで合意したと発表しました。製紙業界は紙の需要の減少で経営環境が悪化しており、さらなる再編につながることも予想されます。
発表によりますと製紙業界最大手の王子ホールディングスは、6位の三菱製紙の33%の株式を取得して、グループ会社にすることで合意しました。
両社の売り上げは、昨年度(2016年度)の実績で合わせて1兆6000億円を超え、巨大製紙グループが誕生することになります。
両社はこれまでもティッシュペーパーなどを生産する工場を青森県八戸市に建設するなど、提携を続けてきましたが、関係をさらに強化し、原材料を共同で安く仕入れるなど経営の効率化を進めていく方針です。
日本製紙連合会によりますと、企業の間でなるべく紙を使わないペーパーレス化などが進んでいる影響で、国内の紙の需要は年々減少しており、ことしはピーク時の平成18年と比べて26%の落ち込みとなる見通しです。
このため、製紙業界は経営環境が一段と悪化すると見られており、今回の資本提携がさらなる業界再編につながることも予想されます。
-- NHK NEWS WEB