アメリカのニューヨーク周辺で、おととしと去年相次いだ2件の列車事故について、事故の調査機関は、いずれも運転士が日中、突然眠気に襲われる候群「睡眠時無呼吸症」にかかっていたことが直接原因と見られるとする、報告書を公表しました。
ニューヨーク周辺では、おととし9月、ニュージャージー州で通勤列車が駅舎に突っ込み、1人が死亡、110人がけがをしたほか、去年1月にもニューヨーク・ブルックリンで列車が脱線し、108人がけがをしました。
これらの事故について、NTSB=国家運輸安全委員会は6日、報告書を公表し、2件の事故はいずれも、運転士が日中、突然眠気に襲われる「睡眠時無呼吸症候群」にかかっていたことが直接の原因と見られると結論づけました。
そして、列車を運行する鉄道会社が運転士などを対象に適切な検査を行っていなかったとして、今後は運転士の睡眠障害の検査を行うことや、列車の衝突を防ぐ安全システムを導入することなどを求めています。
アメリカでは、多く死傷者を出す列車事故が相次いでいて、鉄道会社などのずさんな安全管理体制への批判が高まっています。
-- NHK NEWS WEB