佐賀県の住宅に陸上自衛隊のヘリコプターが墜落した事故について、陸上自衛隊トップの山崎幸二陸上幕僚長は「突然、揚力を失って墜落したという状況で、通常では考えられない事故だ」と述べ、機体を制御できないまま墜落した可能性があるという見方を示しました。
今月5日、佐賀県神埼市の住宅に陸上自衛隊のヘリコプターが墜落して炎上し、乗員2人が死亡、当時、住宅にいて逃げ出した小学生の女の子が足を打撲するけがをしました。
この事故について、山崎陸上幕僚長は8日の定例の記者会見で「緊急時にはパイロットは民有地を避ける行動をとるのが原則だが、撮影された映像を見るかぎり、突然、揚力を失って墜落したという状況で、通常では考えられない事故だ」と述べ、パイロットが機体を制御できないまま墜落した可能性があるという見方を示しました。
事故機は直前の整備でメインローターヘッドと呼ばれる回転翼を機体につなぎとめるための部品を交換していましたが、メーカーから購入した新品だったということで、自衛隊は納入した時の状況や整備の内容などを調べています。
山崎陸上幕僚長は「住民の方々の安全をおびやかし、多大な被害を生じさせたことについて、改めておわび申し上げます」と謝罪したうえで、事故原因の調査を急ぐ考えを示しました。
-- NHK NEWS WEB