NTTの鵜浦博夫社長は、携帯電話事業に参入する方針を示している楽天について、NTTドコモのライバルになることを踏まえて、今後は取引関係を発展させることについては慎重に検討していく考えを示しました。
楽天は、みずから基地局を整備して、携帯電話事業に本格的に参入する方針を示しています。
これについてNTTの鵜浦社長は9日、東京都内で開いた決算発表の会見の中で、「楽天はネット通販でいいパートナーになると思っていたが、自前でやられるのであれば、別のパートナーを考えていく必要があるのではないか」と述べました。
NTTグループは、楽天のネット通販に出店している企業向けにセキュリティーのサービスを提供するなどの取引関係があります。ただ今後は、楽天がNTTドコモの直接的なライバルになることを踏まえて、さらに取引関係を発展させていくことについては慎重に検討していく考えを示したものです。
また、鵜浦社長は、楽天が携帯電話の基地局を整備するまでの間、NTTドコモが回線を提供する可能性について、「申し出があれば協議を断る理由もない。一方で、回線を提供するのは義務でもない。しっかり、ビジネスとして協議していくことになる」と述べました。
-- NHK NEWS WEB