スーパーコンピューターの開発をめぐる国の助成金詐欺事件に関連し会社の所得、8億円余りを隠したとして脱税の疑いで再逮捕された社長が、不正に得た資金を個人的な借金の返済や投資トラブルの処理などに充てていた疑いがあることが関係者への取材でわかりました。東京地検特捜部は13日の勾留期限に向けて詰めの捜査を進めているものとみられます。
東京のベンチャー企業、「PEZYComputing」の社長、齊藤元章容疑者(50)は、平成26年までの5年間に国から受け取った助成金などおよそ8億5000万円の所得を隠し2億3000万円余りを脱税したとして先月、法人税法違反の疑いで東京地検特捜部に再逮捕されました。
関係者によりますと齊藤社長は、スーパーコンピューターの電子部品の開発などを手がける赤字の関連会社に業務を発注したように装って助成金など8億円余りの所得を付け替えることで税金の支払いを免れていたということです。
そのうえで不正に得た資金を、個人的な借金の返済や、みずから関わった投資をめぐるトラブルの処理などに充てていた疑いがあるということです。
特捜部は、13日の勾留期限に向けて国から受け取った助成金など資金の流れについて詰めの捜査を進めているものとみられます。
-- NHK NEWS WEB