買い物をした際に紙のレシートの代わりに、スマートフォンで内容を確認できる「電子レシート」の実証実験が13日から、東京・町田市内のスーパーなどで始まりました。
東京・町田市内のスーパーやドラッグストアなど27の店舗が参加した今回の実験は、電子レシートの実用化を目指し、経済産業省が始めました。専用のアプリをインストールすると、紙のレシートの代わりにスマートフォンで買い物の内容が確認できる「電子レシート」が利用できるようになります。
実験には東芝の子会社が開発したシステムが使われ、さまざまな店での買い物の内容をまとめて表示できるため、店ごとに違う紙のレシートに比べると、家計が管理しやすいといったメリットがあるとしています。
一方、企業の側は消費者の買い物のデータを一括して分析できるようになるため、商品開発やサービスの改善などにつなげたいという狙いもあります。
ただ、買い物の記録という個人情報の提供に対しては、消費者の抵抗感もあります。このため、今回の実験では利用者が買い物のデータを送信しないことや、住所の郵便番号の一部を隠すなどの選択肢も用意されています。
実験に参加したスーパーを訪れた30代の主婦は「さまざま店舗で使えるようになればとても便利だと思う」と話す一方、50代の女性は「財布の中を見られるようで少し気持ち悪い気もする。個人情報の管理は重要だと思う」と話していました。
経済産業省は今月末まで実験を続け、結果を踏まえて、電子レシートの規格づくりなどの検討を進めることにしています。
-- NHK NEWS WEB