経営再建中の東芝は、経営破綻したアメリカの元子会社「ウェスチングハウス」に対する債権を売却したことなどから、今年度の最終的な損益の見通しを、これまでの赤字の予想から5200億円の黒字に上方修正し、4年ぶりの最終黒字となる見通しを示しました。
東芝は14日、去年4月から12月まで9か月間のグループ全体の決算を発表しました。
それによりますと、売り上げは2兆8003億円と前の年の同じ時期を1.2%下回りましたが、最終的な損益は270億円の黒字と、前の年の5325億円の赤字から大幅に改善しました。
また、来月までの1年間の決算の新しい予想もあわせて発表し、経営破綻したアメリカの元子会社「ウェスチングハウス」に対する債権を売却したことなどから、最終損益の見通しをこれまでの1100億円の赤字から5200億円の黒字に上方修正しました。
東芝が1年間の決算で最終黒字になると4年ぶりとなります。
これに伴って、来月末時点での株主資本の見通しも、7500億円の債務超過から、4600億円の資本を確保して債務超過を回避するという見通しを示しました。
記者会見で、東芝の平田政善最高財務責任者は「債務超過を回避して株式の上場は維持できる見通しになったが、まだ財務体質は弱いので、気を緩めずに改善していきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB