京都市に本社がある大手電子部品メーカー「日本電産」は創業者の永守重信会長兼社長がことし6月の株主総会のあと、社長職を退き、後任の社長に吉本浩之副社長が昇格する人事を発表しました。永守氏は今後も代表取締役会長として経営に関わっていくということです。
これは、日本電産の永守会長兼社長と吉本副社長が、15日、京都市内で記者会見を開いて明らかにしました。
それによりますと、ことし6月20日の株主総会の後、創業者の永守氏が社長職を退き、後任の社長に吉本氏が昇格するとしています。
吉本氏は京都府出身の50歳。日産自動車のタイにある子会社の社長などを務めたあと、おととしから日本電産の副社長を務めています。
吉本氏は、「永守氏の経営哲学にひかれて日本電産に入社した。2030年の売り上げ10兆円の達成にむけて、グローバルマネージメントを加速させたい」と述べました。
日本電産は、永守氏が昭和48年に創業し、強力なリーダーシップと国内外の企業の積極的な買収などで、売り上げが1兆円を超える世界的な電子部品メーカーに成長しました。
日本電産の社長交代は創業以来初めてで、
永守氏は、今後も代表取締役会長として経営に関わっていくということです。
永守氏は「会社の勢いを持続させるため後継者は若い人がよいと考えていた。今後は役割を分担しながら会社の成長をより速く強いものに変えていきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB