巨額の仮想通貨が流出した「コインチェック」の顧客の一部が、会社に預けていた1900万円相当の仮想通貨を返すよう求める訴えを起こしました。
仮想通貨交換会社のコインチェックは、先月、不正なアクセスを受け、およそ26万人の顧客が預けていた580億円相当の「NEM」と呼ばれる仮想通貨が流出しました。
会社は13日、顧客から預かっている「日本円」の引き出しを再開しましたが、被害の補償や仮想通貨の引き出しを再開する時期などは明らかにしていません。
関東地方などの顧客5人と法人2社は、コインチェックに対して、「NEM」を含む複数の仮想通貨を自分たちが指定した口座に返すよう求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。
弁護団によりますと、原告が預けていた仮想通貨の総額は14日の終値で、1950万円余りだということです。
弁護団は、およそ1000人の顧客から相談を受けているとして、今後も追加で提訴し、取り引きの停止に伴う損害などについても賠償を求めるとしています。
原告の1人は「コインチェックを信頼していたので、驚きと不安があります。一刻も早く仮想通貨を返してほしい」と話しています。
コインチェックは「個別の訴訟の有無も含めてお答えしていませんので、コメントしかねます」としています。
-- NHK NEWS WEB