航空機に乗る前に行われる保安検査で、機内に持ち込む手荷物の中身を立体的に映し出して危険物がないかを確認できる最新の機器の実証実験が、国内では初めて成田空港で始まりました。
実証実験は、東京オリンピック・パラリンピックに向けて保安検査を強化しようと、成田空港会社などが行うものです。
15日は、検査場に設置された新しい機器を使って実際に国際線の利用者の手荷物を調べ、空港会社の関係者などが映像が鮮明かどうかやトラブルがないかを確かめていました。
空港会社によりますとこの機器は手荷物の中身を立体的に映し出すことができるため、以前より刃物などの危険物を見つけやすくなるほか、爆発物などがあれば自動的に検知することもできるということです。
また、この機器に、再検査が必要な物を自動的に振り分けるレーンを組み合わせて、保安検査にかかる時間を短縮できるかも確認するとしています。
こうした機器の実証実験が行われるのは国内では初めてだということで、成田空港会社保安警備部の阿知波剛司マネージャーは「航空機の安全を守れるよう保安検査の高度化と効率化を進めていきたい」と話していました。
成田空港ではことし4月下旬までに同様の性能がある別の2つの機器についても実証実験が行われ、本格的な導入に向けた検討が進められることになっています。
-- NHK NEWS WEB